皆さんの中で、ピラティスってどんなイメージなのでしょうか?
ある人は「リフォーマー」のようなモノを思い浮かべ、またある人は「キレイな姿勢になる」コトを思い浮かべるかもしれません。
そもそも、ピラティスって、なんでそのような名前が付けられているのでしょうか?こちらについては、「ピラティスとは?」という記事を参考にしていただければと思いますが、ジョゼフ・ピラティスという人物が開発したボディワークです。
ピラティス・メソッドの紹介ページ
ピラティスとは?
こちらの写真は、乳がんで片側の大胸筋を失ったトップダンサーのイブ・ジェントリーへのレッスン風景。
イブ・ジェントリーは、後に「エルダー」と呼ばれる直弟子の一人となり、「プレ・ピラティス」を考案しました。
つまり、ピラティスは、ピラティスから学んだお弟子さんを中心にアメリカ経由、ヨーロッパやアジアも含めて広まりました。
国内でも、2000年代前半に一時的に「ピラティス」がブームになりましたが、フィットネスクラブのスタジオレッスンとして「グループでのマットピラティス」が主流でした。
スタジオレッスンの一環だったため、ピラティスマシンは片付けスペースと導入費用の問題からほとんど導入されず、数年でブームが消え去りました。
マシンピラティスやプライベートでのピラティスレッスンを導入しているスタジオは本当にごく僅か。
2000年代は、加圧ブームが来るまで、まだ「パーソナルトレーニング」自体が世にほとんどありませんでしたので、ピラティスのプライベートレッスンというのも、その数はとても少なかっったのです。
2010年前後でマシンピラティスを学ぶには、ポールスターピラティス、STOTT PILATES、BASI Pilatesという団体から学ぶか、海外で学ぶしかない時代でした。
2017年くらいから、PHIピラティスが国内でマシンピラティス資格の養成をやるようになりましたが、その前はPHIピラティスもアメリカのピッツバーグに行って、創始者のChristy Romani-Rubyから2週間学び、当時はその養成コースを受講するだけでマスタートレーナーになれる時代がありました。
今は、より整備されている状況ではありますが、あくまでもピラティス資格は民間資格であり、一つの資格に依存せずに、様々な流派から学んだり、別で安全性を学ばなければいけない現状です。
そんななか、ピラティスの源流を学ぶためには、例えば、2年に一度、「Pilates Heritage(ピラティスの遺産)」という学びのイベントが、Joseph Pilatesが生まれたドイツの街、メーヘングラードバッハで開催されています。
こちらの街は、町名は長いですが、「サッカー日本代表DFである板倉選手が所属している、ボルシアMGのMGが、メーヘングラードバッハなんだよ」と書くと、男子の3割くらいは分かってくれると思います。
ドイツの西の端、ベルギーとの国境沿いの小さな街。
そんな街で開催さえているPilates Heritageに、第二世代ティーチャーとして活躍されている櫻井淳子さんに紹介されて2015年に参加したりもしました。
なお、ドイツはビールもワインもオイシイわけで。高橋なぎさんもとても良い方で、毎晩飲み明かし・・と、現在の40代以上のピラティスインストラクターは、直接海外に行って研修に参加することで学びを得ていました。
イギリスの男性ファカルティといえばアラン・ハードマン、
のセミナーの模様。
アラン・ハードマンは、日本のピラティス界でもお馴染み「テーブルトップ・ポジション」を「この姿勢は嫌いだ」と理由とともにお話をされていました。
こちらの先生は、はたまた大物のマスターティーチャーであるキャシー・コリー。
コンボチェアーを使ったスパイダーの紹介。
このように、30年以上ピラティス指導をされている様々な講師のもと、セミナーを丸々3日間受講し、朝食後には朝活があったり、夜にもイベントがあったりと、とにかくピラティス漬け。
国内で開催される資格団体のセミナーとは、全く異なる学びを得てきました。
ジョセフ・ピラティスの生家には、このような銅板が。
メーヘングラードバッハは、ピラティスの聖地なのです。
どうしても、ひとつの資格団体で学びを完結させようとすると、頭がかたくなります。
レッスン自体、「こうしなければいけない」という固定観念が生まれ、自身の指導の引き出しが増えず、柔軟性に欠けてしまいます。
昨年は、韓国・釜山で開催されたカンファレンスにマネージャー5名に参加してもらいました。
「スタジオオーナーや代表者だけが海外に行って、それを部下やスタッフに伝える」
それでは、スタジオ全体が成長しません。
2025年は、サブマネージャーを中心に、海外の学びに行ってもらうつもりです。
意識の差は、知識の差を生み、知識の差は能力の差を生みます。
ジョセフ・ピラティスが生まれた都市の名前を、おそらく9割以上の日本人インストラクターは言えないでしょう。
正直、BBのスタッフも怪しいと思っています(社内ミーティングでは、たまに伝えているのですが)。
だからこそ、数年後、全社員でピラティスの生誕地であるメーヘングラードバッハに行きたいと思っています。
100年前に生まれたピラティスメソッドは、日々進化を遂げています。最新情報や研究・エビデンスも大切ですが、ピラティスは「Body(身体)」だけではなく「Mind(頭)」や「Spirit(精神)」も大切にしているボディワークです。
おそらく9割以上の会員様は、ジョセフ・ピラティスのことはあまり関係なく、「身体の不調を改善したい」「身体を引き締めたい」と思っていらっしゃると思います。会員様は、それで大丈夫です。
しかし、ピラティスインストラクターは「治療家」ではありません。ただの「リフォーマー使い」でもありません。レッスン・セッションにピラティスへの「想い」を乗せる必要があります。
ピラティススタジオBBでは、クライアント目線をしっかりと保ちつつも、ピラティスの源流もしっかりと辿った「本物のピラティス」を提供していきます。
ピラティススタジオBB